オタワ市の提示した内容に対する、OC Transpo 労働組合メンバーの投票の結果が出ました。予想通り市側の提示内容に労働組合側が「No」という返事を出し、全くの進展なし。今後しばらくはストが続き、何万人ものオタワ市民にさらに迷惑がかかります。
良く考えてみると今回のいざこざは、本来市民に対して快適なサービスを提供するべき市側と、同じく公共の交通サービスを市民に提供する OC Transpo 労働組合側の「夫婦喧嘩」に市民が巻き込まれた格好だと思います。
「バスを安全に運行するために、運転手のスケジュール管理を市にまかせて」という市側と、「いやいや、スケジュール管理については口を出さないで欲しい。勤続年数が長い人にとって有利にならなければダメ」という労働組合側。「じゃあ少しお金を出すからさあ、これで許して」という市側。「いやいや、問題なのはお金じゃない。バスの運転手に敬意を表して欲しい」。
まるでこんなやり取りが続いているようです。これ以外にももっと根深い問題があるのかもしれませんが。
これからどうなるのでしょうか。勝手に予想すると、政府が介入して「市バスの運行は市民生活に不可欠なサービスだからストを解消せよ」という命令が下り、あと数週間たって市側が折れる形で労働組合の要求を受け入れ、ストが終了。しかしバスの運行が始まる前に、ストの間 1 ヶ月以上もバスを運転していなかったので、運転手の再教育やバスの整備に時間がかかり、前のような状態に戻るのはそれから数週間後。積もりに積もった今までの市民の怒りの鉾先がバスの運転手や従業員に直接向くのを恐れ、バス周辺やバス停での警備が強化される。警備にオタワ警察やセキュリティ会社の協力が不可欠になる。人件費がかさむ。結果としてバスの運賃が値上がりする。市民の怒りはさらに増大。そして今回の責任を取って市長は...。
ありそうなシナリオですねえ。実際にはどうなることやら。
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